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クリントン大西の裏日記

2017

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2011

0812



というわけで、第三回『福ミス』優秀賞、キョウダイ(作:嶋戸 悠祐)の読書感想文をガツンといきたいと思いまふ。

えー・・・・この本は、『檻の中の少女』の時同様、著者である嶋戸さんからタダで頂いた(笑)。しかも、あろうことかサイン入り我ながら、惚れ惚れするような厚かましさw

kyoudaisign.jpg















では、以下ネタバレ感想につき、「つづきはこちら」より宜しく!
 


【『キョウダイ』読書感想文】


感想をヒトコトに凝縮すると「オー、バッドエンド!」だ。

ひぐらしのなく頃に」をやった時も思ったが、わたしって基本的にハッピーエンドが好きな人間なんだろうなぁ。一田さんの『檻の中の少女』もどっちかというと後味悪い系だが、あれはまだ先行きに光明っぽいものがあったし。

「福ミス」関係の作品で、わたしが読んだ事があるのは『玻璃の家』、『檻の中の少女』、そして本作であるけども、感情にググッと訴えかけてきたという意味では圧倒的に『キョウダイ』が突出している。「うごぉー、おのれー、許さんぶぁああ~い!」てな感じ。これは、『デルフィニア戦記』前半における、ウォルへのシンクロ並。うーん、やはり強いな、「貴様だけは許しちゃおけねぇ~」的な感情は。

で、内容。

当作品は「ホラー&ミステリ」という売り出し文句であるが、正直、わたしはホラーというジャンルが良く分からない。「ワケの分からない存在が、意味不明に迫ってくる感じ=ホラー」ぐらいの認識だ。斯波さんもその辺は投げちゃってたので、わたしも遠慮なく投げちゃう(苦笑)。

ミステリとしては・・・・・『檻の中の少女』に出てきた黒幕が序盤からアヤシサ全開であるのと同様、序盤に出てきたジイサンが怪しすぎる。「愛美ちゃんはワシのムスメ・・・おっとと」の時点で、「あ、もう黒幕コイツや」モードになっていた(マジで)。

何しろのっけから不吉な予感しかしない始まりだったので、どうしても主人公が不幸になるベクトルで思考が進んでしまう。となると、過去エピの「男」など、「年齢的にジイサンと合致するんじゃね?」となり、ミステリ的にはこの「メタ読み」が、終盤のどんでん返しパワーを薄めてしまったように思える。

ラストで言えば、例えばヨメの洋子さんも、まぁ要は黒幕ジジイにNTRされてたワケですが・・・・・「これはもう浮気というか結婚詐欺みたいなモンやから、きっと主人公は洋子に慰謝料請求するよなぁ」と思っていたのに、過去あれだけ凶悪な作戦を立てた男にしてはやけに腰砕けで、途中の盛り上がりの収束としては、ややトーンダウンしてしまったかも知れない。

改善策として一番カッコイイのは、主人公が更に黒幕の上を行く終わらせ方であるが・・・・・・「既に黒幕は一矢食らって一回ブタ箱行き」>「その復讐としての今回の動き」という図式がジャマなので、子供時代の一矢報いるアレはナシの方向でアレして、最後に過去の恐喝でブタ箱・・・・・あああああ、

恐喝事件の時効は7年だ!(泣)。

どう考えてもこれで処理するのには無理がある。うぬぬ・・・・。

そうかといって、別居した後に改めて・・・・ではテンポ悪過ぎるし─────あかん、ちょっと代案が浮かびませんな(苦笑)。

そして、やはり自分にこういう作品は書けないんだろうなぁ、と思い知らされた。何故かというと、わたしが書くと、やたら前向きな連中になってしまうからだw この『キョウダイ』が悲劇たり得たのも、言ってみれば主人公がヘタレだったから、というのが大きい。

わたしが書いた場合、ラストでもとりあえず愛美のDNA鑑定から入るだろう。次に離婚訴訟だ。ケッコンという法的儀式を交わした後での、浮気の動かぬ証拠=愛美がいる以上、洋子の法的責任は大きい。

その(慰謝料の)金銭的負担を、洋子は独力でカバーできるのか? ジジィも、そんな面倒なことになったらさっさと捨てるのではないか。うーん・・・・・これはこれで収集つかんな(笑)。

やんわりぼかした表現で、最後の最後、あのジジィがサクッと刺されて死んだことが書かれてあるので、せめてそれで溜飲を下げるほかないのかも。


そういうモヤモヤーンとした感じの残る、得も言われぬ存在感を示す作品でした。


【追記】

小洒落たことを言うならば・・・・あの「男」はフロイト的悪夢、「理性なき男根」の象徴なのかもね。それに、主人公はエディプス的無力を演じていた、とか。

────自分で書いてても、なんだか良く分からん(笑)。
心理学とか、あんまり「信仰」してへんしね。
 
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感想ありがとうございます!
こんばんは。嶋戸です。感想本当にありがとうございます。詳細な分析をしていただいて、幸せです。とことん後ろ向きな奴らばかりなので、負のパワー全開なのです。なぜだか、そこに面白さを感じてしまうので。今後も、今回の感想文を参考にして良い作品書いていきます。どうもありがとうございました!
嶋戸悠祐 2011/08/12(Fri)22:20:20 編集
いえいえ、むしろ
感想遅れてしまって申し訳ありませんでした!(平伏)

サイン本まで貰っておきながら・・・・(汗

第一回の受賞者、松寛さんの作品も「ココロが揺れない」という評が目立ったようですが、わたしの作品もその意味では大同小異で、その点一田さんや嶋戸さんは素晴らしいです。

といって松寛さんのような緻密さとも無縁なわたしですので、今回の読書を機に得たものを、次回に活かせれば・・・と願っております。
クリントン大西 2011/08/13(Sat)05:22:10 編集
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