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クリントン大西の裏日記

2017

1022
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2009

1101
23:44

予定通り、きうりさんの短編小説『GO.』の感想文を書こう。

以後「つづきはこちら」から。

ネタバレになるので、未読者には勧めない(しかし覗くのは自由)。


【「GO.」読書感想文】

原稿用紙100枚前後の短編(中編?)。作中の大半が、主役・・・・犯罪心理学者「わたし」と「犯人」との対決シーン、という異色作。以下、所見をつらつらと書く。

被疑者という立場を利用してテレビアピール、という路線はとても新しく感じた。少なくともわたしは、その類例を知らない。

中尾春香、出てきた意味が良く分からない(泣)。マスコット的位置付けなら、もうちょっと「先生」との絡みがあっても楽しかったように思う。ちょっと『玻璃の家』に出てきたモナを思い出した。日陰キャラに、もっと光を!

先生のセリフ、序盤やや「説明的過ぎ」の気配あり。

(例)

「先生、随分熱心にテレビを観ていらしたんですね。珍しいんじゃありませんか?」
「学生から、テレビを観ている姿を目撃されたのはこれが初めてかも知れないな──────」

地の文での説明に替え、セリフ部は

「先生、随分熱心にテレビを観ていらしたんですね。珍しいんじゃありませんか?」
「そうかな─────」

・・・・・とかの方が、「キャラが自分であれこれ説明しまくり」みたいな批判をくぐり抜けるには好都合であるかも(読者の好みにもよるか)。あくまで個人的感想。

プロファイリングの歴史や「実際の的中率」についての話が、2人の「冗長な話」として挿話されても楽しそうな雰囲気(ウンチクを通して春香というキャラの存在する必然性を増し、「先生」を賢そうに見せ、かつプロファイリングというものについての最低限の知識を読者に与える三面作戦)。

『板東』についての一文、「腕利きの美容師という洒落た職業────」は、「~洒落た肩書き────」の方が自然かも知れない。

第3章、「────そろそろ私も時間となりました」という文面から、多重人格者の話かな? と、ふと思う。また、第4章あたりを読み進めるにつけ、「・・・・・実は、『わたし=先生』が犯人で、板東はそれを罠にかけた名探偵? こりゃ、かなりの超展開だぜ。そうだよ、そんで序盤に出てきた春香が殺害される>先生怒りに燃える、といったミスリードとかもする、と。もしやコレでは?」とも考える。

いや、どっちも豪快にハズれていたのですが(笑)。


「ナンパされた女性が、男の代わりに運転してやるなど普通はありえない」・・・・・断定するとマズイ予感。「~普通は考えにくい」ぐらいのソフト表現がオススメ。

同様に、「板東とは無関係だったことになる」・・・・・も、「~無関係と見るのが妥当だろう」ぐらいのトーンダウンが期待される。

────────────────────────


千家輝夫の伏線も結末を美しく飾り、テーマへの言及も過不足なくなされている。「ゴー・カンマ」の命名は、さすがにセンスがあると思った。何より始めで触れた通り、被疑者のアイディアが秀逸。

ただ、どんでん返し、意外な結末────といった趣向がなく、純粋に推理合戦となったのが残念。推理合戦自体を眺めるのも楽しいが、やはりどこかで「ええっ?」という驚きがある方が、エンタメとしては好きです。
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どうも~
いやあ、ご感想ありがとうございます。こういうの久しぶりなので実に嬉しい。

ちょこちょことご指摘を受けた部分は、ごく素直に直してみます。実際、僕も「この部分ってどうなの?」と思っていた箇所がありましたので…。

どんでん返し、意外な結末、超展開は、僕もテクニックとしてちゃんと身に付けて読者を惹きつけるようにしなきゃと思います。この連続殺人モノの小説は、あと1、2作書いたら、最後には物語世界を破壊する方向で持っていけないかとも考えております。

まあ、やろうと思えば「超展開」はいくらでも出来るものですからね。要は、善を悪に、生を死に転換させるような展開にすればいいわけですし。ただ、奇をてらう目的だけで引っ繰り返すのはどうも気が進まないんです。引っ繰り返すにしても、何かテーマやポリシーが欲しい。でも一貫したテーマやポリシーがあると、むやみに引っ繰り返すのも難しくなったりして、厄介なものです。

でもとにかく今回は感想ありがとうございました。本館の方も、これからもチェックしますので更新頑張って下さい。
きうり URL 2009/11/03(Tue)16:29:51 編集
どんでん返し
というのは実際に書いてみると設置が実に難しく・・・・「入れたら何か変になるかも? でも入れないと迫力がないかも? うーむ・・・」といった葛藤に陥ることもままあるように思われます。

奇を狙うと、どうしても足元(物語の土台)が揺らぎ、そこでリアリティだとか世界観のようなものが瓦解する畏れもあり、結局バランスという話になるのでしょうが・・・・いやぁ、分かりません(笑)。

あ、メインサイトの方はデザインを変えただけで、コンテンツはそのまんまです。
クリントン大西 2009/11/03(Tue)19:16:36 編集
無題
そうですね、わたしもデ・ラ・ロサってそんなに無いと思ってました。せいぜい1mぐらいかなぁとか・・・なんかね、そういうことをね。

もちろんドライバーの変更はやむを得なかったでしょう。わたしなら最初からプラスドライバーを使っていましたね確実に。
クリントン大西 2010/12/28(Tue)18:12:29 編集
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